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【スペイン巡礼29日目】ゴールまであと100kmをきった日。ラスト100kmの石碑を見て喜んだのもつかの間、変質者に付きまとわれて怖くて逃げるために競歩のような猛スピードで巡礼路を駆け抜ける羽目になりました

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Sarria(サリア)〜Portomarin(ポルトマリン) 23km

6時起床。朝のルーチンワーク。部屋から荷物を持って屋外の踊り場に出ると、吹き抜ける風が強い。いまにも雨が降りそうな湿った空気に包まれる。天気予報によると、今日は午後から雨になるみたいだが、早めに目的地に到着できれば雨は免れるかも。

朝食メニュー

昨日の泥酔による失態を反省して落ち込むエリーの横で、バナナ、チョコレート、ヨーグルト、牛乳で朝食。みかんは食べれなかったので、持っていくことに。

まだ暗い

7:10、出発。上り坂の巡礼路前のアルベルゲを出ると、当たり前だが上り坂。上りきったところで城跡を左に見ながら通過し、今度は下り坂。ヘッドランプが全く頼りにならない。砂利道を下って下って、川を渡って、線路を渡ると山に入っていく。「出たー!上り坂!もうやだ」と言いながら、意外と気持ちは盛り上がっている私。上り坂好きだから(笑)

ゼーゼー息切れしながらも、止まらずに登りきった!めちゃくちゃ暑い!インナーのフリースを脱いでバックパックを背負う感覚が変わるのがイヤで、腕まくりでしのいで歩き続けた。

爽やかな朝

村のような村じゃないような集落の横を通過し、平坦な散歩道という感じの道が続く。サリアから巡礼をスタートしたとみられる、小さなバックパックを背負って、普通のスニーカーを履いて、元気溌剌!巡礼者向けの売店でカミーノキーホルダーとかポシェットを買っちゃうような巡礼者が増えだした。まるで、高尾山の週末ウォーキングイベントみたい。(行ったことないけど)

Rente(レンテ)

暑くもなく、寒くもなく、上りでもなく、下りでもない

舗装されていて歩きやすい!

最近舗装されたような、フラットで歩きやすい道が続く。最初の上り坂でエリーとは離れてしまったので、1人で歩いた。音楽も聞かずに、次から次へと思考が流れていく。今日も特に複雑なことは考えてない。昨日ブリューが買っておすそ分けしたくれたフムス(ひよこ豆ペースト)が食べたいなあ、とかそんな感じ(笑)

スタートから7.8km先、Ferreiros(フェレイロス)の村に入った。もう少しで、ゴールまであと100㎞地点を通過するはず。いつの間にか巡礼者が増えている。

下り坂の途中で【Miller100.485km】という手作りの看板があり、みんな立ち止まって写真撮影している。え?それ有名なの?私も写真撮ろうかな、、、と思いつつ、疲れていたのでそのまま通過。坂が終わり、お墓を通過して、今度は緩やかな上り坂になった。

あと100kmを示すモホン(石碑)!

いまかいまか、とドキドキしながら歩いていくと、10時過ぎ、民家の前の細い路地にあと100㎞を示すモホン(石碑)を発見!すぐ後ろを歩いていたスペイン人カップルに頼んで、お互いに写真を撮り合った。私は1人で歩いていたから、写真を撮影してもらうためについさっきこのカップルを追い越して早歩きしてきた。彼らも撮影者を探していたから、利害一致。

こんな子達も

緩やかな道が続く

「そろそろバルで座って休憩したい、トイレ行きたい」と思いながらも、なかなかバルがない。さっき、あと100kmのモホンの少し手前にバルがあったけど、その時はバルに行きたい気分じゃなかった。

バル行きたい、、、バル行きたい、、、バル行きたい、、、と思いながら歩いていたけど、全然バルがないから、歩きながらみかんを剥いて食べ始めた瞬間に、目の前にTienda(売店)を発見。タイミング、、、

商魂たくましい

店頭に貝殻グッズをたくさん並べ、店内には韓国食品を多く扱う売店。韓国人巡礼者の多さを物語っていた。巡礼証明書が欲しくてラスト100kmだけを歩く巡礼者は荷物が少ない、もしくは、多少の荷物の重さは気にならないようで、巡礼モチーフのキーホルダーやミニポシェットなどをじゃんじゃん購入している。

売店横の休憩スペース

トイレがなさそう。トイレに行きたいのに、なぜか缶入りアイスティーを買ってしまった、、、売店前の、巡礼路上のいい感じのベンチを独り占めしてタバコを吸っている変な男がいる。他の巡礼者とはちょっと違う服装で、なんだか異質な感じ。

偶然会ったジョンと少し立ち話をして、店頭でクレデンシャルにスタンプを押し、また1人で出発。次に、良さそうなバルを見つけたら絶対入る!と決意して、歩き出した。

売店から少し先の下り坂で、足を引きずって歩いてる男性がいる。近づいてみると、さっきベンチを独り占めしてた男だ!「ブエン・カミーノ!」と定番の挨拶をして、スッと通り抜けようとしたら、話しかけられた。私の破れたスポーツタイツが気になるらしい。大丈夫?絆創膏をあげようか?と言われたが、私も絆創膏を持っているので丁寧に断った。それにもかかわらず、男はピタッと私の横を歩きながらショルダーバッグの中をゴソゴソと探っている。チラッと見えたのは、大きなカラースプレー缶。巡礼に?スプレー缶??こわい。先に行きますね!という態度を示して「ブエン・カミーノ!」と強引に笑顔を作って、少しスピードを上げた。

日はなかなか調子がいいので、結構早く歩けている。気のせいかな?さっきから、私のすぐ後ろを同じペースで歩いてくる足音が聞こえる。このあたりの巡礼路は狭い道だが、後ろから来た人が抜かしやすいよう、私はかなり左に寄って歩いているから追い抜かせるはず。追い抜かしてくれればいいのに。ちょっと不気味になって、恐る恐る振り返ったら、、、ぎゃー!さっきの男!!!

幅の狭い道を、まるで友達同士のような距離感で歩くのは気持ち悪いから、私が歩くスピードを落として、男性に追い抜いてもらおうとした。なんと!私がスピードを落とすと、彼もわざと足を引きずってペースを落とし、ゆっくり歩き出した。気持ち悪い!

なるほど、こうなったら私が早く行くわ!と、スピードを速めた。今度は彼も足を引きずるのを止めて普通に歩き、スピードを速めてきた。気持ち悪すぎる!

巡礼者はたくさんいるのに、気づいてもらえない哀しさ

私達の前後には巡礼者がたくさん歩いているけど、たくさんいるからこそ逆に他人行儀というか、これまでの巡礼路のような巡礼者同士の連帯感、仲間感がなくなった気がする。これまでの巡礼路は、巡礼者自体は少なかったが、新しい出逢いを楽しみに来ている人が多く、巡礼路やバル、アルベルゲなどで何度も会って顔見知りになり、言葉を交わし、あたたかい交流になっていたし、それが防犯上の意味でもよかった。

それに対して、巡礼証明書をもらう資格を得ることができる残り100kmを歩く人達は、1人参加の人はゴールに向けてさっさと行ってしまったり、友達同士やカップルで参加している人は内輪で盛り上がったり、他の巡礼者との交流を積極的には求めてない印象がある。なるほど、これがラスト100㎞か。

そんなことより、私のすぐ傍をまだ不審な男が歩いてる。おそらく私達も他の巡礼者達からは友達同士に見えているのだろう。何かあったら怖いのでとにかく頑張って早足で歩いて、少し前を歩く欧米系男子2人の後ろにピタッとくっつき、邪魔にならない程度に声をかけて少し会話をした。何かあったらお願いね、という願いをこめて。

競歩みたいな速さで歩いてきたので、景色の写真もほとんど撮れなかったし、どんな道を歩いたのかさえ覚えていない。

遠くにポルトマリンの村が見える

本日の目的地Portomarin(ポルトマリン)の村が遠くに見えてきた。もともとあった昔の村はダム湖に沈み、今の村は丘の上に新しく築かれたものらしい。スペイン人の友達から「ポルトマリンは小さいけれど綺麗な村だよ、行く価値あり!」と聞いていた通り、遠くから見てもかわいい。

ルートは2つに分かれる

道が二手に分かれる。まだ不審な男が傍にいるので、左右どちらのルートが良いのかゆっくり判断してる暇はない。どうしよう!ここで逃げるしかない。ふと左前方にジョンが見えたので、深く考えることなく左側ルートHistorialを選択してダッシュ!

狭く、険しい下り坂、、、というか、下り岩?

岩がむき出し

想像以上に急勾配、岩が剥き出しになった下り坂をえっちらおっちら下り、車道に出た。もう一方のルートをのんびり歩いてきたらしいエリーによると、右側ルートのほうが緩くてラクな道だったらしい。聞かなきゃよかった。

ミーニョ川を渡ればポルトマリン!

車道横を少し歩いて、橋を渡ればポルトマリンだー!と思って喜んでいたら、右側ルートから同じタイミングでさっきの不審な男が歩いてくるのが見えた。ぎゃー!見ない見ない。見えない。気づかないフリ。

橋の上は強風との戦い

ミーニョ川は、川というより湖のように見える。ポルトマリンに繋がる橋はとても立派で、すごく長くて、横風がめちゃくちゃ強い!横目で確認すると、私と逆サイドを不審な男が歩いてる。助けて〜、誰か!

ポルトマリンの村に入るには、さらにこの階段を上らねばならない。こんな元気なポーズできない。

橋を渡り終えたところでジョンがいた。ジョンと話していたら、不審な男は少し近くをウロウロしていたけれど、いつの間にかどこかに去っていった。これでひと安心。不審な男について話したけど「へー、それウケるね〜」みたいな反応でことの重要性を全くわかっていない。私は多少付きまとわれただけだったけど、巡礼中に不審者に襲われて傷ついた女性の話もよく聞く。巡礼路はこの世の天国、ヨーロッパとは思えないほど治安が良いと言われているが、身の安全を考えると、女性は2人以上で歩いたほうがいいのかもしれない。

ポルトマリンの村の中心部に行くためには、見上げるような階段を上らなければいけないらしい。冗談でしょ。階段を上り終えた後もまた、村の中は上り坂が続く。

ポルトマリン!

信じられないような急勾配の上り坂が続く。息切れ。アルベルゲ、まだー?

本日のお宿!

中庭

11:55、昨日ブリューが予約してくれたアルベルゲに到着。少し早めの到着だったのでレセプションでオスピタレイロを待っていると、カタルーニャ親子(仮)のスペイン人プロのトニー&ブリューも到着。オスピタレイロ曰く、14床しかないベッドは予約で満室とのこと。予約していなかったジョンは泊まれず、他のアルベルゲを探しに出ていった。

ということは、昨日予約していないトニーのベッドもないんじゃないの?と思っていたら、彼は予約済とのこと。エリーの報告によると、彼は私達がこのアルベルゲを予約したことを今朝、彼女からたまたま聞き、歩きながら電話で予約して最後の1ベッドを確保したらしい。スペイン人だから為せる技。さすがすぎる。

運搬サービス利用者の大きなスーツケースがたくさん

部屋の準備ができるまで、玄関前に座って待った。トニーからの質問コーナー。

第1問「(私のバックパックを指さして)君の荷物はこれだけか?」シー(はい)! 「うむ、よろしい」

第2問「次回またスペイン巡礼に来るなら、今回の荷物よりもたくさん持ってきたいか?それとも減らしたいか?」減らします!確実に!(ドライヤーは持ってくるけどね笑)「よし!」

第3問「巡礼に来てから、買い物の時の判断は変わったか?余計なものを買わなくなったか?」シー!(あれ?でも後先考えずに200mlのアフターサンローション衝動買いしたっけ笑)「よし!」

「俺はExpertだから荷物が少ないんだ」うん、みんな知ってる(笑)

さすが高レビューの宿

巡礼路上のアルベルゲではかなり珍しい、カーテン付きのベッド!一番ノリの特権を活かして、部屋の角の下段ベッドを確保。14人に対して、シャワー&トイレが1つしかない(しかもシャワーとトイレが同じ部屋なので、誰かがシャワーを浴びているとトイレに行けないタイプ)ため、シャワーの順番が回ってくるまで時間がかかりそう。先にスーパーに行くことにした。

移築されたサン・ニコラス教会

小さなスーパー2つと小さなDiaに行ったけれど、昨日ブリューが食べていたフムスは売ってなかった。今日はずっとフムスのこと考えてたのにな。あとからブリューに聞いたら、スペインでも大都市の郊外にあるスーパーにしか置いてないよ、とのこと。そっか、それならポルトマリンのスーパーにあるはずないよね。納得。

遠くから見ると綺麗でかわいい村だけど、村の中はアルベルゲ以外に特に何もない。天気予報は当たり、14時前から雨が降り出したので走ってアルベルゲに戻り、シャワーを浴びた。

ランチは、定番のミルクパンにサラミとチーズは挟んで電子レンジで少しチーズを溶かしたサンドイッチ。本当はバケッドが買いたかったけど、スーパーでうまく見つけられなかった、、、。

ブロはすごい。自宅キッチンのような自然さで、ささっと目玉焼きを作り、バゲッドをかじり、ヨーグルトを2個食べ、コーヒーに私の牛乳を入れて、ささっとお皿を洗ってランチ終了。どこでバゲッド入手したんだろう(笑)

食後のプロは、「突然赤くなっちゃったんです〜」と脚を見せながら登場したジニーの、ふくらはぎや太もも広範にできた赤いポツポツをチェックし、氷を綿の布にくるんで患部に当てて冷やすように!綿じゃなきゃだめだぞ!(氷買ってこないといけないね、と思ったら、アルベルゲの冷凍庫にブロック氷が入っていた!)痒くても患部をかかないように!赤みがひくまで、生のフルーツは食べないように!など早口で指示しまくったと思うと、あっという間に姿を消し、ベッドで大声で家族と電話をしていた。自由すぎて眩しい。

私はバルに寄れなかった反動で、自家製サンドイッチを食べ過ぎて苦しい。ベッドに戻ってそのままお昼寝タイム。ドアが開いていたらしく、寝袋にくるまっても歯がガタガタ言うほど寒い。外は雨が降り続いている。

ピラフと思ったら

オムライスになっていた(笑)

まだまだ醤油に活躍してもらいます

今夜のディナーも、エリー達がピラフとサラダを作ってくれるので、私はお皿洗い係に徹することで許してもらおう。ピラフのつもりが味が決まらなくてオムライスになっちゃった!と悲しそうだったけど、ちゃんと美味しかった!

プロも一緒に6人で食卓を囲み、BGMはなぜかミスチル。巡礼路をミスチル聴きながら歩いたら、絶対に過去の恋愛ばかり考えてしまいそう(笑)

食後は、まだ残っていたフェイク抹茶ティーを飲みながら、今後の宿について会議。カミーノアプリでレビューをチェックして、ゴール前日まで残り4日分を予約することにした。今まではスペイン人ブリューに頼って迷惑かけてたけど、よく考えたら外国人巡礼者が多いアルベルゲの受付は英語通じるよね?自分達でかければいいじゃん!ということで、エリーが代表して電話をかけてくれた。本当に頼りになるオンマ。これでベッド獲得競争に参加することなく、道中バルで休憩しながらのんびり歩いていける!

今日、1人で歩いてる時に変質者に付きまとわれて怖かったの!ジョンには全然真剣に聞いてもらえなかったんだけどねー!なんて笑いながら話したら、オンマが激怒。「大丈夫だった?笑ってる場合じゃないよ!やっぱり1人にさせちゃだめだったんだね、明日からは私と一緒に歩こう!オンマがいる限り、変質者を近づけないよ!」と、相変わらず責任感の強すぎるエリー(笑)同い年とは思えない。

解散して、ベッドでスマホに日記を書いていたら22時。まだ少し雨が降っている音がする。明日も雨らしい。少しでも早く雨が止みますように!

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