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【スペイン巡礼2日目】喉の渇きと両足のマメの痛みに地獄を見つつもそれ以上にみんなの優しさに救われた日。旅行の時は、新品の下着を用意しようと改めて心に誓いました。

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Roncesvalles(ロンセスバージェス)〜Zubiri(スビリ) 21.5km

3時頃に目が覚めてから、なかなか眠れなかった。6時頃、起きて準備し始めた人の気配を感じ、私も起きることにした。まだ自分の巡礼スタイルがつかめておらず、周りの巡礼者の見よう見まね。ベッドから降りようとしたら、あ、足がああ!昨日のピレネー山脈越えにより全身筋肉痛。でもこれは想定内。

スマホのライトを頼りに、トイレに行く。ウンウン唸りながらスポーツタイツに履き替えて、歯磨きをしようと思ったら、レバーを押しても洗面台の水が出ない。あれ?故障してる?とまごついていたら、その様子を見ていたアジア人女子が一言「Push harder!」。その流暢すぎる発音から、彼女は日本人じゃなくて台湾人か韓国人かな。(偏見)

台湾もしくは韓国人女子(仮)が立ち去った後、昨日途中から一緒に歩いた韓国人女子ミリーがやってきて「よかったら一緒に出発しない?6:35頃に1階で待ち合わせしようよ!」と誘われたので、二つ返事でイエス!

ベッドスペースに戻り、寝袋を丸めたりしていたら、6:25頃に自動的にアルベルゲ全体の電気が点灯、宗教音楽が流れ始めた。どうやらこのアルベルゲは強制的に起こされるシステムらしい(笑)ちなみに、巡礼路にあるアルベルゲのチェックアウトタイムは基本的に朝8時。

ミリーとの待ち合わせの時間が迫っていたので、急いで荷物を抱えて、階段横の共有スペースへ移動。背負いやすさとかはもう無視して、とりあえずバックパックに収まるように荷物を強引に押し込んだ。昨日から何も増えてないはずなのに、全然入らない!

入りきらない荷物をバックパックにぶら下げて1階に降りて行き、悪臭すごい靴部屋から靴を取ってきてベンチで履いていたところ、同じく靴を取りに来たドイツ人ヨナスが「Oh! Yukaaa! Yukaのunderwearがベッドに置き去りにされてたよ〜!

My underwear?! それはつまり、私の下着のパンツということですよね? ぎゃー。もちろん洗濯済のパンツだけど、恥ずかしい!足の痛みも忘れて急いで階段を駆け上がり、ベッドスペースに戻ったら、ない。私のベッドには何もない。え?私のパンツどこ?笑

向かいの下段ベッドに腰かけ、まだパッキング中だったオーストラリア人アンドリューが「Yuka! もう戻ってこないと思って、今日途中で会った時に渡そうと思ってたんだよ!まだ出発してなかったんだね、よかったよかった〜」と、彼のバックパックの中から、見たことのあるパンツを取り出してひらひら。スペイン巡礼用に買った新しいパンツにしといてよかったよ、お母さん…

一応アンドリューの名誉のために付け加えると、パンツを持っていこうとした彼が特殊ではなく(笑)、スペイン巡礼中ではこのように、先に出発した巡礼者の忘れ物を後から出発する誰かが持っていって渡してあげることがよくある。同じ道を歩くし、大抵はその日の巡礼路やアルベルゲで忘れ物の持ち主に会えちゃうから。

無事パンツを回収して1階に降りてきたが、ミリーはまだ来てない。既に6:45すぎ(笑)登山靴を履いて、ジャケットを着込み、軍手をはめて準備完了した頃に、やっとミリーが登場。昨日の韓国人男女2人も一緒だ。

私の隣に座って靴を履いていた、さっき洗面台でPush harder!と教えてくれたアジア女子が、私の首に巻いた手ぬぐいを見て少し驚いたように話しかけてきた。この手ぬぐいは、外国人ウケを狙ってジャパニーズぽさを演出するために(韓国人と間違えられやすいから)用意してきた寿司屋の湯呑柄。ほら、魚の漢字が羅列してある柄ね。

(手ぬぐいの柄を見て)Is this Japanese? Yes!

(私の顔を見て)Are you Japanese?! Yessss!

あ、はじめまして! あ、どうも(笑)

台湾人か韓国人だと勝手に思っていた彼女は、日本人だった…!彼女も「他に1人、日本人女子がいるよ〜」と韓国人おじさん(初日のアルベルゲで、私をワインに誘ってきたおしゃべりおじさん)から聞いて、会えたらいいなと思っていたみたい。

童顔ゆえに、20代後半かなと想像していた彼女は、なんと私と同じ35歳!しかもお誕生日が10日違い。こんな日本から遠く離れたスペインの山の中で、同じ国から来た同年齢の女子と出逢えるとは。日英仏トリリンガルの彼女、エリーは大手金融機関にお勤めのバリキャリ女子で、転職前に退職時の有給消化を最大限利用してスペイン巡礼に来たみたい。

完璧な満月

まだ薄暗いロンセスバージェスの村

スタッフ達に見送られて7時少し前にアルベルゲを出発。この村は標高が高いため、3月下旬なのにめちゃくちゃ寒い。朝から風が強く、日陰になる場所には残雪がちらほら、草むらには霜がおりている。私以外はみんなニット帽やモコモコのイヤーマフで防寒対策バッチリ。こんなに寒いのを想定していなかった私は、耳むき出し。手袋代わりの軍手でなんとか寒さから逃れたつもりでも、やっぱり寒い。

筋肉痛で、足ガクガク。「平坦な道なら、どれだけでも歩けるのに!」なんて昨日の上り坂では言ってたけど、それ嘘ですからね。 舗装された平坦な道でも、山越え翌日に10㎏近いリュックを背負って歩くのはかなりきつい。まだ出発したばかりなのに、もう帰りたい。

履き慣れていない登山靴でのピレネー山脈越えの結果、両足の側面、かかとに近い部分に大きなマメができていた。バンドエイドを数枚貼ってきたけど、全く効果がないみたい。1歩踏み出す度に、ズキズキと痛む。

あまり甘くないバナナ

朝食を買うために、スーパーに立ち寄った。こんな早朝から開店していることに感動!リンゴ、チョリソー、バナナ、HARIBOのコーラ味を購入。スーパーのすぐ横のスペースで、日韓グループみんなで朝食タイム。疲れているせいか、誰も出発する気配がない(笑)私達の後からアルベルゲを出発したアンドリューとスペイン人ブリューが、そんな私達に挨拶して、そのまますごい速さで歩き去っていった。

やっぱり上り坂

歩くペースがかなり速い20代の韓国人グループ、とアッサリ置いていかれる30代の日本人グループ

その後はゆるやかな砂利道の巡礼路を、なんとなく国籍ごとに分かれて歩く。まだまだ寒い。

牛さん

牛の糞の臭いが漂っている。巡礼路は牧場の中を通過するため、牛さん達が変なところに移動しないよう扉が設置されている。巡礼者はそれを開け締めしながら、次の村を目指す。途中、ペンキで大きく×が描かれている扉があり、先を歩いていた韓国人グループが立ち止まって悩んでいた。結果的にその道は巡礼路だったが、扉のすぐ先には小川。橋なんてなく、かろうじて水面に出ている石を渡っていくものだった。え?ここでいいんだよね?と何度も確認したほどだ。鬱蒼とした森の中の坂道を登っていく。結構ハードな坂道が続く。

今回のスペイン滞在初のトルティージャ(2€)

9時、Burguete(ブルゲーテ)の村に到着。この村には、かの有名なヘミングウェイがマス釣りに来ていた時の定宿があるらしい。ミリー達の韓国人グループがバルのテラスでお茶していたので、私達もトイレを借りて、御礼を兼ねてトルティージャで2回目の朝食。

その後はすぐに村を抜けて、山越えが始まった。つらすぎた。他の巡礼者の歩くペースが速すぎて、いま追い抜かれたと思うと、どんどん先に行ってしまい、あっという間に姿が見えなくなってしまう。マメも痛い。登り坂が続き、両肩にバックパックが食い込んできつい。

川の水はめちゃくちゃ冷たい

10:30頃、小川のほとりでひと休み。「昔から巡礼者は川があると靴を脱ぎ、疲れた足を冷やし、巡礼の疲れを癒やすのです」的なことがどのガイドブックにも書いてあったので、みんなでやってみた。川の水がめちゃくちゃ冷たい。そして、靴下を脱いで川に足をつけて休憩するのは、これが最初で最後となった…察してください(笑)

川に入るために靴下を脱いでみたら、朝貼ってきたバンドエイドが見事に全部よれて剥がれていた。残念。川にちょっとだけ入った後は、新しいバンドエイドを貼り直し、絹の五本指ソックスを履き、厚手ソックスを重ね履きした。

その後もアップダウン激しく、泣きそうになる。この上りを過ぎたら後は下りかと思い、なんとか上りきるとさらに次の上り、これを何度も繰り返したことか。もう歩けない。歩きたくない。

やだやだやだ。上りもつらいけど、下りはもっと苦手。既に自分の足腰の能力を越えていた。マメの痛みも、股関節の痛みも、他に腰も痛いし、とにかく痛い。

登ってきた坂道を振り返ってみる。まだまだ上り坂は続く。

「次の村のバルで休憩しよう!バルがないなら、水だけでも買おう!」とエリーと励まし合いながら、なんとか歩き続けてきた。村だー!村が見える!と、砂漠でオアシスを見つけた気分で期待に満ち溢れてたどり着いた村に、ペットボトルの水1本売ってなかった時の気持ちを想像してみてください(笑)

前日の反省を活かし、たくさん持ってきたつもりの水がまた足りない。水がない。水をください。ベンチのような石に座り込んで、動けなくなった。すぐ目の前の巡礼路には、壁のような上り坂が立ちはだかっている。こんな坂、登れない。

水が買えなかったことによる落胆で、何も考えられなくなった。そんな私を見て、同じように疲れているはずのエリーが「もしかして開いてるお店があるかもしれないから、私が見てくるね」と、来た道を戻って探しに行ってくれた。なんという優しさ!結局、売店はなく、営業中のアルベルゲも宿泊者以外はレストランで食事させない、ということが判明しただけだった。

行くしかない。徐々に日差しが強く、暑くなってきた。森の中の小道はますます厳しい上り坂になり、 メスキリッツ峠(標高925m)へ繋がっていく。

地獄の下り坂

峠を下り、村を2つ過ぎるとまた上り。今度は、エロー峠(標高815m)である。峠を越えたら今度はどこまでも続く下り坂。大小の石で滑りやすい。昨夜のディナーで一緒にテーブルを囲んだ韓国人男子ヨンとジニーが森の中を歩きながら、韓国にいる家族とFace Timeしていた。ちょっとちょっと、余裕すぎるでしょ。

巡礼路の細い山道を塞ぐように、大きな大木が倒れていた。こんな疲れてるところに、足を上げて大木をまたぐというイレギュラーな動きをさせないで…もう、助けて。下り坂が得意なエリーはペースを早め、彼女の姿も見えなくなった。後ろから追い抜いていく巡礼者もいない。また、森の中でひとりぼっち。

Zubiriの村

またまた永遠に思える下り坂、雨で表面の土が流れ、石が隆起しているようなゴツゴツした岩場を下りていたら、遠くに村が見えてきた。村だ!村の手前で、エリーが待っていてくれた。

14:15、本日の目的地Zubiri(スビリ)に到着。村に入るために、アルガ川にかかる中世の橋(「狂犬病の橋」と呼ばれていたらしい)を渡るのだが、ここまで疲れきった体にはこのアーチ型の橋の傾斜さえこたえる。

スペインらしい、肌に刺さるような日差しの午後、いくつかアルベルゲやホステルを通りすぎ、ツーリストインフォメーションを探しに行くも、行ってみたら閉館していた(たぶんシエスタ中)。暑すぎる。荷物が重すぎる。もう1歩も歩けない。すぐに座りたい。

ここに宿泊しました

無力感に苛まれつつ、来た道をまた橋の方に戻り、一番最初に目についたアルベルゲに入った。倒れ込むように座り込んだ私達に、ちょうど奥から出てきたオスピタレイラ(管理人)のマリアが入れてくれた1杯の水道水の冷たい美味しさ!!!あれこそが、まさに命の水!(なんとなく、命の水って言いたかっただけ笑)

峠越えは、大変だったでしょう?しばらく休憩したほうがいいわ、と労い、ぐったりしている私達を急かすことなく、おしゃべりしてくれる。これぞ、オスピタレイラの鏡!そこへ奥の部屋から出てきたのが、とっくにシャワーを浴びて休憩モードのアンドリューとブリュー。おー!一緒のアルベルゲだったのね。彼らは何時頃に到着したんだろう。

マットレスが柔らかすぎたベッド

今夜も指定されたのはベッド上段。なかなか下段のベッドにならないなあ。外は暑いのに、アルベルゲ内は意外と寒く、急いでシャワーを浴びた。ランドリーサービス(洗濯機&乾燥機)はトータル6€だったので、エリーと2人でシェア。洗濯物が乾くまでの間に、バルへ遅めのランチを食べに行くことに。お腹ペコペコ。昨日の私以上に洗濯物が溜まって、本気で着るものがなくなっていたエリーを不憫に思ったマリアが、ズボンを貸してくれたようだった。めちゃくちゃブカブカなやつ。たぶん誰か長身男性の忘れ物(笑)私も、今日着ていたものを全部脱いで洗濯に出したので、またまたノーブラ。フリースとジャケットを着てごまかした。マリアからおすすめされたバルで、巡礼者メニュー11€を注文。

想像を絶する美味しさだった豆スープ

ポークチョップ

プレーンヨーグルトの蜂蜜かけ

豆のスープが美味しすぎて、疲れきった私達の五臓六腑に染みわたった…はぁ、幸せ。バルの前を韓国人男子ヨン&ジニーが通りかかり、手を振ってみたら店に入ってきて隣に座ってきた。ごめんなさい、ここにいる日本人女子2名はノーブラです(笑)

村唯一のスーパーはシエスタが終わる17時から営業とのことで、オープンするまでアルベルゲのダイニングテーブルで35歳独身女子特有の悩みを話し合い、ため息をつく。

ついに、アダプターにはまるペットボトルを発見…?

スーパーで、ペットボトルの水、リンゴ、コーラを購入。一か八か購入してみたペットボトルの飲み口が、ハイドレーションシステムのアダプターにはまった!!!!!わーい!これで、明日から水分補給が楽になる!そして、もう1点、秘策を思いついた。うふふ。

みんなの優しさのおかげで、パンツを失うことなく、途中で挫折することなく、目的地まで歩いてこれた。美味しいスープも飲めた。ありがたい。今日1日を振り返りながら、ベッドに寝転んでスマホメモに日記を書いたみたが、マットレスが柔らかすぎて腰が沈み込む。これ、疲れが取れないタイプだ…と思いながら、気づけば19時に寝てしまったようだ。

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