Belorado(ベルラード)〜Ages(アヘス) 27.5km
LINEの着信で、5時起床。ゴロゴロしながらLINEをして、ちょっと早いけど5

澄んだ空気の中を歩くのは気持ちいい!
5€を入れた封筒を結んだバックパックを、まだ真っ暗なレセプション前に置いて、6:
ベルラードの村を抜けて、平坦な道をずんずん進む。いつの間にか1人で歩いていた。今朝のLINEによって半ば強引に思い出されたバンコクの銀行員の思い出について考えていたら、

1つめの村

2つめの村(肉眼だともう少し大きく見えるけど、写真になると全然見えてない。。。)

3つめの村を通り抜けた(もはや村の写真ですらない)
8:25、
9時過ぎに、San Juan de Ortega(サン・フアン・デ・オルテガ)村の手前、最後の村Villafranca Montes de Oca(ビジャフランカ・モンテス・デ・オカ)に到着。かなり前からトイレに行きたくて、一番最初に見つけたバルに駆け込んでトイレを借りた。なんとかセーフ!
どうでもいい話(いつもそう)だけど、ここ最近、体内リズムが「起床3〜4時間後にトイレに行きたくなる」となってしまい、ちょうどいいタイミングでバルがあれば問題ないけれど、そうでないことのほうが多くて大変。食事の内容を考え直したりして、このリズムをどうにかせねば、、、とりあえず、今日も間に合ってよかった(笑)

Villafranca Montes de Ocaの村から「オカの山越え」に入る手前の坂の途中で休憩。上ってきた道を振り返る。
さて、ここからが本日の難所『オカの山越え』。オカと言っても、丘じゃなくて山だから(笑)村から村まで12kmの間、休憩小屋は1ヶ所のみ、水飲み場もなく、バルも何もない。鬱蒼と茂る樹木のせいで、巡礼路は昼間も薄暗く、(今もそうだけど)昔は難関の1つとされていたようだ。
サンティアゴ教会の横から、かなり急なアスファルトの坂を上り、一旦その道路脇の

手に持ったペットボトルさえ優雅に見えるムッシュー
いきなり、石がごろごろと敷き詰められた急な登り坂!ぎゃー。その坂をなんとか上り終えた。と思ったら休む暇なく、さっきよりは緩やかだが、長く続く登り坂。「ウォー!アウー!」思わず声が出る。息が切れる。ストックを使ったほうがいいのか、使わないほうがいい

きつい上り坂をスタスタと上っていくムッシュー
その後は、ムッシュー師匠の教えに従い、鼻呼吸(でも鼻呼吸し

フランコ時代の戦死者のためのモニュメント

V字!うまく写真では伝えられないけど、すごい急な下り坂とすごい急な上り坂!
少し下った後に、びっくりするような急な傾斜の砂利道の下り坂があり

地元の高校生?の学校行事かな。何もない山の中に、突然人が現れて驚いた。
難所を越えると、また延々
追いついてきた韓国男子ジニーも、今日の巡礼路は景色が全く変わらず飽きていたのか、並んで歩きながら話しかけてきた。仲良くおしゃべりしたり、黙ったり。巡礼路では、一緒に歩きながらずっとおしゃべりし続けている人達もいれば、一緒に歩いていても沈黙の時間が長い人達もいる。話しかけられるのが好きな人もいれば、1人で黙々と歩くのが好きな人もいる。
今日の会話テーマは「韓国の徴兵制」や「昔の巡礼
昔の巡礼者は、1日にどのくらいの距離を歩いたんだろう。私達(25〜30km/日)より少ないのかな?それとも、朝早くから夜遅くまで歩いてたのかな?とりあえず、今みたいなハイスペックな防

道は細くなった
かなり歩いたはずなのに、森の景色が全く変わらない。「ひまだーひまだーつまんない。あと何㎞

村が見えたー!!!!!
11:45、出発から約5時間経過。やっとSan Juan de Ortega(サン・フアン・デ・オルテガ)村が遠くに見えた!この瞬間!!!
この村の名前の由来は、村を開いた聖人の名前。裕福な家に生まれたサン・フアン・オルテガは聖職に就いたのち、巡礼路を整備する聖ドミンゴを手伝っていたそう。スペイン巡礼のゴールである聖地サンティアゴから戻り、危険なオカの森を抜けたこの場所で巡礼者達を助けるために尽力し、死後、この村の修道院に祀られたそう。
サン・フアン・オルテガさん、本当にありがとう!と伝えたい。GPSで現在地も、次の村までの距離もわかっている現代であっても、深い森が終わらなすぎて不安になったくらいだから、そんな文明の機器がなかった時代の巡礼者はどれだけ不安だったか。つい思いを馳せてしまう。
村が見えて嬉しすぎて、振り返って、ストックを上げて、少し後ろを歩くジニーに村が見えたことを報告したら、ちゃんと伝わったみたいで、笑顔でストックを振リ返してくれた。こうゆう些細なことで喜べる、小さな幸せ。村が見えてからが長

San Juan de Ortega村の入口
牛はいるけど、人の気配がしない。住民30人に満たない集落らしい。(2013年時点の情報)

聖人サン・フアン・オルテガが祀られている修道院
想像よりも大きな修道院。修道院前の日陰のベンチに座って、みんなを待った。

師匠から手作りボカディージョをいただく
さきほど、私に鼻呼吸登山法を教えてくださったムッシュー師匠も同じテーブルの向かいに

教会の内部
12:25頃、本日の目的地Agesに向かって、出発。あと3.5㎞!ジョンが追いついてきて、5人でなんとなくひとかたまりになって、歌いながら森の中を歩いた。

暑い
木の生い茂る山の中の一

巡礼路の両側に牧場、ではなくて、牧場の中に巡礼路、が正しい

Agesの村が見える!

本日のお宿(裏口)
コーラ?ビール?と聞かれ、コーラをいただいた。キンキンに冷えたコーラが美味しい!スタッフの

送りこまれたバックパックの山
レセプション前のテーブルにはバック

盛り上がるスペイン人マダムとスペイン人ブリュー
この村にはスーパーがなく自炊ができないので、ディナーもアルベルゲで頼むことにした。宿泊代&巡礼者メニュー(ディナー)のセットで20€。シーツ、枕カバー、シャワー用のバスタオルも貸してもらえた。天気が良く、日差しが強くて暖そうに見えるが、実際は風が冷たく寒い。汗が冷えて寒かったので、早くシャワーを浴びて温まりたい!

こじんまりとした、清潔なお部屋
隣の男性用バスルームからはシャワーを浴びている音が聞こえてきたので「もしかして、男性用シャワーはお湯が出てる?」と思って、確認のためバ
ゴロゴロして、30分後にシャワーに行ったら、
その後、遅めのランチとして、ベルラードから運んできた自家製サンドイッチと、

ビール

サラダ

パエリア

デザート
19時、アルベルゲ1階でディナーが始まった。家庭的な巡礼者メニュー(バゲット、サラダ、パエリア、フルーツ)が素朴な味で美味しかった。飲み物は、ビール。サラダもパエリアも量が多く、
ディナーの席でも話題になったけど、巡礼を続けているうちに、つらかったこと(特に上り坂!)に対する忘却ス
それから(これは全く賛同を得られなかったけど笑)上り坂を目の前にしても、変な自信がでて
巡礼路を歩いていて、全然景色が変わず、後ろから来た巡礼者にどんどん追い抜かれて自信がなくなっても、振り返ると出発した村がはるか遠くに見えたり、越えてきた峠が見えたり、、、ああ、
食事を終えて、洗濯物を引き取りにいった。このアルベルゲは、無料でお洗濯してくれた。ありがたい!けれど、乾燥機が弱いのか、まだ半乾き、さらには洗濯ネットに入れた洗濯物も全部取り出されていたので、みんなの洗濯物が混ざっちゃって大変だった。
同じ部屋のベッドに集まっておしゃべりしたり、荷物の整理をしたり、日記を書いたりして、あとは寝るだけ。ログローニョで買ったポストカードがなかなか書けないまま、ずっと荷物の中に。自分ばかりがどんどん移動
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